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五月蝿いとは?意味・語源|由来・類語|例文・言い換え・使い方も紹介!

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今回は「五月蝿い」という言葉について解説します!

「五月蝿い」とは、物音が大きくて耳障り・わずらわしい・いやになるほど優れているという意味の言葉です。

駅近の物件は電車の音がいつも五月蝿いみたいに使うよ!

「五月蝿い」は心を意味する「うら」と狭いの意味の「さし」がうるさいに変化し、「五月」の「蝿(ハエ)」の音から漢字が当てはめられました。

この記事では「五月蝿い」という言葉の詳しい意味や発祥、使われ方などについても深掘りしています。

興味がある方は記事の続きへどうぞ!

目次

五月蝿いとは?意味は「物音が大きくて不快・わずらわしい・ある分野に詳しすぎて、気に障る」

「五月蝿い」の意味=物音が大きくて不快・わずらわしい・ある分野に詳しすぎて、気に障る

五月蝿いとは、「うるさい」と読み、下の三つの意味をもつ言葉です。

  1. 物音など周りの音が大きすぎて、耳障りに感じる
  2. しつこくされて邪魔に感じる、うっとうしい
  3. ある分野に詳しすぎて、気に障る

1つ目の「物音など周りの音が大きすぎて、耳障りに感じる」がもっとも使う頻度の高い意味です。

日常の身の回りの音や、コンサートや電車などの非常に大きな音が耳障りに感じる時に使います。

2つ目の「しつこくされて邪魔に感じる、うっとうしい」は、何度も注意されるときなどに使います。

「勉強しなさい!」と親から注意された子供は「うるさい!」と言うような感じです。

また、「煩い」と書く「うるさい」は、「煩」わしいという意味を指すので、2つ目の「うるさい」と同義語です。

3つ目の「ある分野に詳しすぎて、気に障る」は、「あの人ほどグルメにうるさい人はいない」のように、ある分野に詳しすぎて、周りが気になったり、不快になったりするときに使います。

グルメや趣味などに精通している人によく使われる「うるさい」ですね。

このように3つとも、使う側は不快な時に使うことが多いので、ネガティブな意味が強い言葉です。

物音やしつこさに不快に思うときに使う言葉ってことなんだね!

五月蝿いの由来は「うるさいに『五月のハエの羽音』が当て字された」

「五月蝿い」の由来=うるさいに五月のハエの羽音が当て字された

「五月蝿い」の漢字の由来は、5月のハエの羽音がうるさい様子から、そのまま当て字されたことです。

そのため、「うるさい」という言葉が生まれた経緯と、「五月蝿い」という漢字が当てはめられた経緯は別です。

うるさいの言葉の由来

うるさいの語源は諸説ありますが、心を意味する「うら」の母音が変化した形「うる」と、狭いを意味する「さし」が一番広まっている説です。

「うるさし」が使われだしたのは平安時代。

煙や音によって「心が乱され、閉塞感がある」という意味で「うるさし」が使われていました。

別の説では、「うるさし」は平安時代に、「物事に精通している、行き届いているという」ポジティブな意味で使われていた、というものもあります。

しかし、それが次第に「完璧の度が過ぎている」と嫌味に感じられてしまった結果、ネガティブな意味に変化したとのこと。

また、同時期の平安時代に生まれた「うるせし」という言葉は、「立派である」「賢い」という意味を持ちます。

「うるさし」と「うるせし」は意味が統合して、現在の「うるさい」になったと言われています。

「ある分野に詳しすぎて、気に障る」という意味は、元の「うるさし」の意味や「うるせし」から来たものです。

五月蝿いの漢字が当てはめられた由来

「うるさい」の漢字「五月蝿い」は、五月のハエの羽音に由来します。

なぜ五月のハエが「うるさい」なんだ?と思いますよね。

明治5年(1872年)まで使われていた旧暦で、五月というのは梅雨の時期(今でいう6月)でした。

梅雨の時期というのは湿気が多くなりますよね。

そんな梅雨は、ハエが発生しやすくなって、たくさんのハエがブンブンと羽の音を鳴らします……

想像しただけでも不快で耳障りです。

その音が不快でたまらなかったことから、5月は蠅がうるさい→五月蝿い(うるさい)となりました。

当時の季節の様子がそのまま漢字に充てられたというわけですね。

「五月蝿い」という漢字が充てられた時期は分かりませんが、旧暦が使われていた時期、遅くとも1872年までに生まれたのでしょう。

一説では夏目漱石が小説の中で「五月蝿い」と表記したものが定着した、という情報もありましたが、真相は定かではありません。

また、奈良時代に書かれた日本書紀では、五月蝿と書いて「さばえ」と読む表記がありました。

「五月蝿有り集まりてこりかさなること十丈、大空を飛んで信濃坂を越え、鳴音雷の如く東上野に至って散る」

この五月蝿(さばえ)は蠅ではなく、現在のミツバチのことです。

他にも古事記には「五月蠅なす」という枕詞が使われていました。

「是に万の神の声は狭蠅那須(さばえなし)満ち、万の妖(わざはひ)悉に発(おこ)りき」

「五月蠅なす」の訳は「五月蝿のように」で、当時からうっとうしい、うるさいの代名詞だったことがわかります。

「五月蝿い」の当て字を考えた人物が、五月蝿から着想を得た可能性もありそうですね。

うるさいは五月の蝿の嫌な音から生まれた漢字なんだね!

五月蝿いの使い方・例文

「五月蝿い」という言葉を使った例文を見ていきましょう。

使用例① 物音など周りの音が大きすぎて、不快に感じる

「物音など周りの音が大きすぎて、不快に感じる」という意味のときの、「五月蝿い」の使い方です。

昨日、A駅で急にゲリラライブが始まってたね!

たまたまいたんだけど、急に五月蝿くなってびっくりしたよ。

使用例② しつこくされて邪魔に感じる、うっとうしい

「しつこくされて邪魔に感じる、うっとうしい」という意味のときの、「五月蝿い」の使い方です。

明日までに夏休みの宿題、絶対に終わらせるのよ!

五月蝿いなあ……。何回も言わないでよ。

使用例③ ある分野に詳しすぎて、気に障る

「ある分野に詳しすぎて、気に障る」という意味のときの、「五月蝿い」の使い方です。

鍋を食べる時は、絶対にスープから飲むんだ!

お父さんは、ほんとに鍋に五月蝿いなあ。

五月蝿いの類義語や対義語

五月蝿いの類義語と対義語についても見ていきましょう!

五月蝿いの類義語

五月蝿いの類義語としては下記のものがあります。

煩わしい(わずらわしい)

「煩わしい」は「心を悩ましてうるさい・面倒でできれば避けたい気持ち」という意味の言葉です。

引っ越しの手続き、ややこしくて煩わしいなあ……。

やかましい

「やかましい」は「声や音が騒がしくて、いやな気持ちになる」という意味の言葉です。

電車の中でぺちゃくちゃ話して、やかましいな!

騒々しい(そうぞうしい)

「騒々しい」は「物音や声が大きくて、さわがしい。落ち着かない。」という意味の言葉です。

さっきから消防車が何台も通って騒々しいわね。

五月蝿いの対義語

五月蝿いの対義語としては下記のものがあります。

静か(しずか)

「静か」は「気になる音が聞こえなく落ち着いていられる様子」という意味の言葉です。

このカフェはいつも静かで落ち着くわ~

沈黙(ちんもく)

「沈黙」は「黙り込むこと」という意味の言葉です。

妹が何を聞いても、沈黙を貫いているわ……。

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